つとむューニッキ(はてなダイアリー版)

つとむューのニッキです。

青き衣の者はいずこに

二〇一一年七月十七日(日本時間十八日)。
日本中に歓喜の渦が巻き起こった。
なでしこジャパンが、ワールドカップで優勝した瞬間だ。
金色の紙吹雪が舞う中、W杯を掲げる彼女達の姿を、ある人はこう形容した。
『その者青き衣をまといて金色の野におりたつべし』と。


引用元は、オレの大好きなアニメ映画『風の谷のナウシカ』。
どんなときでも全力を尽くすナウシカに、民は幾度も励まされる。
奇しくも、当時の日本は大震災からわずか半年。
多くの国民が、なでしこ戦士達に元気をもらったことだろう。


ナウシカを取り巻く環境も、今の日本とそっくりだ。
文明の発達によって、人々は自分達が住めない大地を作り出してしまった。


まさかね。
そんなアニメのような状況が、オレの生きているうちに現実になるとは。
映画では、森が出す毒に人々は翻弄される。
現実でも、森が出す放射線に人々は手をこまねいている。


森は、人間が作り出した毒を自分の体に取り込んでいる。
そして長い年月をかけて、無毒になるのを待っているのだ。
森に近付けば人々は毒の影響を受けるが、
長い目で見れば森は世界の浄化に貢献している。


そんな森の役割に気付いたナウシカは、皆に知らせようと故郷へ急ぐ。
その姿に胸を打たれたオレは、今まで何ができたのだろうか。
『失われし大地との絆を結び、ついに人々を清浄の地に導かん』
ナウシカに代わって人々が知恵を出し合うのは、正に今なのかもしれない。




はてなダイアリー 今週のお題「好きなアニメ映画」