やっぱあの鍋でしょ！？

一年中おいしいけど、特にこの時期うまいのはラーメンだよね。
なにより体があったまる。
味が良ければ、もう言うことはない。

オレは細麺が好き。麺だけ食べても美味いやつ。
そんな麺に合うならどんなスープでもいい。
しょうゆ、とんこつ、塩、みそ。
麺の味を浮き彫りにしてくれるスープは最高だ。

数年前、高知県の須崎に出張したことがあった。
そこで見かけた不思議なラーメン。
その名も『鍋焼きラーメン』。
どんな味なのか興味を持ったオレは、早速ノボリの立つ店の暖簾をくぐった。

出てきたのは、何の変哲もない土鍋。
一見、鍋焼きうどんだ。
しかし熱々の蓋を開けてオレは驚いた。
なんとも香ばしい湯気が、オレの鼻孔に飛び込んで来たからだ。

鳥ガラしょうゆスープのいい香り。
でもこれだけ煮込んだら、麺はノビノビなんじゃない？
あまり期待せずにオレは麺を口に運ぶ。
しかしこれが美味い。
よく味の浸み込んだ弾力のある細麺が、オレの喉を唸らせた。

その日からオレは、毎日鍋焼きラーメンの店を回った。
驚いたのは、昼しか営業していない店もあること。
しかもお客のほとんどは地元の常連さん。
厨房にずらりと並ぶススぼけた土鍋たちが、店の歴史を静かに語っていた。

「あれはＡ級グルメですよ」
近年Ｂ１グランプリに出店を続けている鍋焼きラーメン。
そのニュースに際して、職場の後輩がつぶやいた。
確かにオレもそう思う。だって今も、食べたくてうずうずしているんだから。

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はてなダイアリー　今週のお題「冬のおいしいもの」