つとむューニッキ(はてなダイアリー版)

つとむューのニッキです。

僕らは誰でも芭蕉になれた

先日、個人的に衝撃的なニュースが飛び込んできた。
――位置情報関連サービス『ロケタッチ』、六月末日で終了。
ロケタッチよ、お前もか!
去年の春に発表された『はてなココ』終了のことを、オレは思い出した。


どこかに旅行した際、そのサイトにアクセスすると誰かの足跡を見ることができる。
そんな単純なサービスなのに、心惹かれるのは何故だろう?
江戸時代にオレのような人間がいたら、同じことを考えたに違いない。
そのとき、一人の人物が頭の中に浮かんできた。


――松尾芭蕉
東北地方を歩いて、俳句という足跡を残してきた。
今でもその場所を訪れると、彼の旅に想いを馳せることができる。
そうか、自分も芭蕉になりたかったんだと、オレは自覚した。


はてなココの終了は、サイトが永遠ではないことを痛感させてくれた。
そしてロケタッチの終了が追い討ちをかける。
はてなココの時は、継続を心から祈っていた。
しかし今は、楽しかった日々をどうやったら忘れられるかばかり考えている。


誰もが芭蕉になれると錯覚したオレが、浅はかだったのだろうか。
いや、そうじゃない。
少しの間だけでも芭蕉のようになれたことを、感謝しなくちゃいけないんだ。
きっと、春を感じるたびに思い出すことになるだろうから。




はてなダイアリー 今週のお題「春を感じるとき」