つとむューニッキ(はてなダイアリー版)

つとむューのニッキです。

2006-01-01から1年間の記事一覧

アンコールで微笑む人へのコメント

_ トゥーサ・ヴァッキーノ ― 2006年12月17日 11時13分50秒 ただ見てるだけだった初恋の人から、お店やってますって葉書が来たら、どうして今頃になってボクのとこに?なんてすごく驚くと同時に悩んでしまいます。 で、その人に電話したら、あんた誰?みたい…

アンコールで微笑む人

絵はがきが届いた。お店を開きました、と書いてある。 裏の写真は、異国の仏教遺跡の風景だ。 「パパ、その絵はがきに何が写ってるの?」 「初恋の人だよ」 「えっ!?ってコレ石像じゃん」 「違うよ。遺跡じゃなくてこっちのお店。そこに立っている女性だよ…

雨の高原にて

カーテンを開けると外は土砂降りだった。 せっかくの高原旅行というのに残念だ。 湖でのボート乗り、滝までの森林浴。 想い描いていた楽しみが、すべてパーになった。 雨でも楽しめる屋内施設は、周辺には2ヶ所しかない。 「おもちゃ王国と温泉、どっちがい…

結託byもでれーとへのコメント

_ よっぱ ― 2006年09月28日 20時02分59秒 そうか 戦友か、なるほど それなら山下さんが露子さんのこと好きでも年齢的に不思議じゃなくなりますね _ おさか ― 2006年09月28日 20時08分42秒 おお、そうきましたか!なるほど〜、確かにこうしたほうが判りやすい…

結託byもでれーと

「今夜は豪勢だったね」 席を立ちながら山下が呟いた。 やはり彼には気づかれてしまった。 こっそり特別なウイスキーを出したことを。 「四十周年記念よ」 「そう、それはおめでとう」 山下は、かるく右手を上げて出て行った。 四十年。 働いて働いて、並木…

酔っぱらい

「おい!オレの酒が飲めねえってぇの?」 よう子が酔っぱらってからんでくる。 だからサークルで飲むのは嫌なんだよ。 これでは、せっかくの宴も台無しだ。 よう子は、大学のサークルの後輩である。 男勝りの言動と底抜けの明るさで、周りにはいつも人が集ま…

チビ地蔵の恋

「絶、対、上を見ちゃダメだからねっ!」 念を押しながらマリコが梯子を登っていく。ここは高校の体育館の舞台袖。トン、トン、トンと響く振動は、上を見てみたい衝動を駆り立てる。 「登っていいよ!」 我に返った僕は、発砲スチロール製の雪が入った袋を担…

泣いたお父さん

「バッカじゃないの!?勝手に行けば。」 あーっ、頭に来る。お父さんったら、私が高校受験を控えているのわかってるくせに、家族旅行だなんて、のんきなこと言うんだもん。 「お父さん泣いてたわよ」 だったら、お母さんと行けばいいじゃない。私はもう、そ…

お父さんのススリ泣き

隣の部屋から、お父さんのススリ泣く声が聞こえる。寝る前に、ひどいことを言ってしまった・・・。だって、高校受験が近いというのに、風呂上りのパンツ姿で「週末、温泉でも行かないか」なんて、のんきなことを言うんだもん。私、頭に来ちゃった。だからつ…

洗わない男

オレは洗わない男。 そう、朝は洗わない。 皿を洗うのは、夜と決まっているのだ。 「なんでいつも朝は、お皿を洗ってくれないの?!?」 毎朝、我が家はいざこざが絶えない。 妻は、出勤前のオレが 時間をもて余していると勘違いしている。 皿は朝、水につけ…

無線犬のダンスへのコメント

_ ひまわりまるこ ― 2006年04月22日 22時05分51秒 懐かしい。 例の恩返しの犬ですね。 読んでいると、キャラの可愛さを増したような気がして、いいですね。 ということは、作者のあたたかさ、優しさが表れているということで、素敵な小品でした。 _ おさか ―…

無線犬のダンス

「最近、あの人が悩んでいる。 どうやら、あの人が参加している文章塾で、 ダンスについての課題が出たようだ。 一人で悶々としているあの人の姿に心が痛む。 これは恩返しのチャンスだ。 ボクがダンスを踊ってあげればいい。 そうすればきっと、あの人はボ…

卒業の乾杯

「イッキ!イッキ!イッキ!イッキ!」 卒業式の後の教室で、歓声が沸き起こる。 一人の生徒が教壇に上がり、並んだボトルの中身を次々と空ける。 中身はビール?ではなくて、期限切れ寸前のミネラルウォーター。 防災用として、高校入学時に買わされたもの…

ダンスの高校

僕らの母校は、ダンスの高校だ。 リズムに乗って弾け飛んだ汗は、校庭の土に深く染み込み、 熱い季節が訪れるたびに、生徒の心をうずうずさせる。 「文化祭の後夜祭は、ダンスをやります」 新入生となった僕らは、そんな説明に幻滅してしまった。 高校生にも…

無線犬の恩返し

雪の夜に、あの人はボクにミルクをくれた。 駅からは、こんなに沢山の人達が出てくるのに、 暖かいミルクをくれたのは、あの人だけだった。 なんとか恩返しをしたい。 あの人の家の前で、そんなもどかしい気持ちに支配される。 すると突然、電気のような思念…

タイムマシン・ルーペ

クルクルッ、バッシャーン! 急に体が軽くなったと思ったら、いきなり水の中に落とされた。 何がなんだかわからない。 恐る恐る周りを眺めてみると、そこは穏やかな南国の海辺の風景。 きれいなサンゴ礁が、浅瀬を作っている・・・ いったいどうしてこんな事…