カシャッ 駅からの夜道を急ぐ涼木理子は、足を止めて耳を澄ました。街灯に群がる虫の羽音がパタパタと住宅街に響く。 確かに変な音がしたのに… 額にじっと汗が浮かぶ。蒸し暑い梅雨の終わりは、理子の一番嫌いな季節。早くマンションに帰って、冷房の効いた…
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