つとむューニッキ(はてなダイアリー版)

つとむューのニッキです。

都会に近い田舎

「ちぇっ! 今日もいないよ、タクシーが一台も・・・」
駅の改札を出たオレは、舌打ちをしながら夜道を歩き出す。
ここから自宅までおよそ三キロメートル。
歩くと三十分ちょっとの道のりだ。


「田舎だよな・・・」
夜の田んぼは、蛙がゲコゲコ鳴いている。
畑や林を抜ける道は、街灯も少ない。
とは言っても、山手線のとある駅を出発してまだ一時間も経っていない。
都会に近い田舎――それがオレの住んでるこの場所だ。


どれだけ田舎かって?
それは、オレが三十分もかかる徒歩を選んだことに象徴されるだろう。
実は以前、電話でタクシーを呼んだ事があった。
今回と同じように、深夜の駅にタクシーが一台もいなかったからだ。
しかし、待てども待てどもタクシーが来る気配はない。
三十分待っても来なかったので、仕方なくオレは徒歩を選択した。


三十分くらいなら、駅のコンビニで時間を潰せるのでは?
そんな意見もあるだろう。
しかしそれは、コンビニが存在していたらの話だ。
その駅は、半径七百メール以内にコンビニがない。
しかもその最寄コンビニは、自宅とは逆方向なのだ。


「うわっ、隣は墓場だ。怖ぇ〜」
飲んで帰ると、そんな夜道を歩いて帰らなくてはならない。
野犬に襲われそうになったこともある。
しかし、良い面も無くはない。
夏になると、光に寄って来るカブトムシが街灯下に落ちていたりする。
その他にも・・・、うっ、それだけかな・・・




はてなダイアリー 今週のお題「都会 or 田舎?」