つとむューニッキ(はてなダイアリー版)

つとむューのニッキです。

慎重発言はじめます?

「あっ!?」
キッチンからの声に振り向くと、カミさんが何かを床に落としていた。
タッパーに入れて冷蔵していたご飯。
慌ててタッパーに戻したつもりのようだが、オレはしっかりと見た。


それから三十分後の朝食。
「うわぁ、朝からチャーハンなんて珍しいね」
起きてきた子供達が歓喜の声を上げる。
(ちゃんと事情を説明しろよ)
オレは心で念じながら、キッチンで野菜ジュースを作り始めた。


ジュースを作り終わり食卓に戻ると、チャーハンは残り少なくなっている。
うわっ、人気だな。どんな味付けをしたんだろう?
食べてみたくなったオレは、つい不用意な発言をしてしまう。
「オレの分もとっておいてよ、床チャーハン」


その瞬間、食卓が凍りついた。
時間が止まったと言ってもいい。
「何だよ、言わなきゃわからないのに・・・」
舌打ちするカミさん。真相は明かされていなかったのだ。


それからオレは、カミさんにマジ切れされた。
「床に落としただけで捨てちゃったら、勿体ないじゃない!」
いや、そういうことを言いたいんじゃなくて・・・
「それともあんたが代わりのご飯を作ってくれるっていうの!?」
二人の意見は噛み合わない。


子供達が食べる前に、オレが説明した方がよかったのだろうか?
それともカミさんの目論み通り、黙っていた方がよかったのだろうか?
一つ確実に言えるのは、オレの発言は最悪のタイミングだったということ。
だからこの春から、慎重発言はじめたいと思う。


それにしても『床チャーハン』の一言だけで、よく状況を理解できたよな、子供達。
まあ、一瞬、間があったけど。
こういう一言って、小説のタイトルにピッタリなんだよね。
えっ、全然反省してないって?
いやだなぁ、転んでもタダでは起きないって言ってくれよ・・・




はてなダイアリー 今週のお題「この春、○○はじめます!」