まあ、なんということでしょう

日曜の夜八時になると、小四の息子がリビングにやって来る。
とあるテレビ番組を見るためだ。
その名は「大改造！！劇的ビフォーアフター」。
家のリフォームの過程を見せる、人気のバラエティ番組だ。

オレも子供の頃は、そういうのが好きだった。
折り込みチラシに建売の宣伝があると、その間取り図を食い入るように見た。
どんな家なのか思いを巡らせると、施主になったような気持ちになれる。
自分ならこんな風な家を作ろうと、チラシとは違う間取りをイメージした。

「僕ならもっと違う風にするのにな」
どこかで聞いたような口を息子がきく。
でも息子よ、現実はそんなに甘くない。
いざ家を建てることになったオレは、
子供の頃の夢がことごとく打ち砕かれるのを目の当たりにした。

「『私だったら、こんな風にしないのに！』
って怒り出す人いないね」
一緒に番組を見ていた娘がポツリと言う。
いや、たとえいたとしても、それは決してオンエアされないから。
「誰かウチをリフォームして、番組で文句言ってみたら？」
おいおい、リフォームしなくちゃいけないほど、
子供の頃の夢を壊したつもりはないのだが・・・

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はてなダイアリー　今週のお題「子供の頃の夢」