つとむューニッキ(はてなダイアリー版)

つとむューのニッキです。

中三のバレンタインデー

甘酸っぱい思い出、というわけじゃないんだけど、
一生忘れられないのが中三の時のバレンタインデー。


中学校の頃って、クラスの中に必ず威張ってる奴らがいて、
ご多分にもれずイジメられる奴らがいる。
いかに平民の身分を保っていられるかを、オレ達は毎日腐心するわけだが、
いつの間にかイジメられる側に回っていたという辛い思い出。


それ以前のオレは、大声を出す癖のおかげでテンションが高かった。
それゆえに、平民の座をなんとか死守することができていた。
しかし、魔がさすというのはこんなことを言うのだろう。
高校受験前でナーバスになっていた上、風邪でテンションが落ちたオレは、
気が付くとイジメの標的になってしまっていたのだ。


そんな時に訪れたのがバレンタインデー。
人知れず机の中に入れられていたチョコに、オレの心は小躍りする。
しかしその直後に友人がこっそり教えてくれた。
「気をつけろ。あれはカラだから」と。


クラスの連中は、オレが喜ぶ様を見て笑おうと待ち構えていたのだ。
結局オレは、一日中気付かぬフリをしてこっそりチョコの包みを持ち帰った。
友人の言う通り、それは空だった。


あの時のことは決して忘れることはできない。
そしてそれ以来、オレは心に一つの教訓を刻み付けた。
人生に必要なものは良き友だ。
その心情は、今でも変わらない。


そういえばあの日の夕方、驚きの出来事があった。
呼び鈴で玄関を開けると、部活の後輩の女の子が立っている。
「先輩、どうかこのチョコ、受け取って下さい」
結局、その娘と付き合うことはなかったけど、凄く嬉しかったことはよい想い出だ。




はてなダイアリー 今週のお題「甘酸っぱい思い出」