あの娘もこの娘も早弁盛り - つとむューニッキ（はてなダイアリー版）

「新入生の皆さーん、入学式の後は入団式がありますので移動して下さーい」
えっ、入団式って・・・何？
オレは思わず自分の耳を疑った。
これはオレが高校に入学した時の出来事だ。

オレの出身校では当時、全校生徒が応援団員だった。
だから、入学式の後に当たり前のように入団式が行われる。
そこでは副団長が新入生のために、高下駄に扇子を持って勝利の舞を披露した。
他校で『応援団』と呼ばれる人達は、母校では『応援団幹部』だった。

入団式も驚いたが、それ以上にびっくりしたのが歌唱指導。
昼休みの時間を丸々使って、校歌やその他多数の応援歌を丸暗記するのだ。
「昼ご飯はどうするんですか？」
その質問に、応援団幹部はさらりと答えた。
「昼休みの前の休み時間に食べておいて下さい」と。

えっ、昼休みの前の休み時間って、三時間目と四時間目の間のこと？
それって早弁じゃん。
そう、当時の母校では、新入生の早弁が強制されていたのである。
もちろん女生徒も例外ではない。

歌唱指導は一週間で終わった。
しかしオレ達の早弁は止まらない。
食べると当然眠くなる。
だからオレの高校生活は、四時間目以降が熟睡タイムとなった。

いやあ、本当に良く寝たなあ。高校三年間。
あまりに寝過ぎて、毎日のように罰を喰らっていた。
高校生活の記憶も、ほとんどが放課後だ。
今でも会議になるとすぐに眠くなるのは、当時の名残に違いない。