つとむューニッキ(はてなダイアリー版)

つとむューのニッキです。

憧れのハンバーグ

子供の頃、お弁当に入っているハンバーグが大好きだった。
周りを包むミートソース。箸で簡単に切ることのできる柔らかさ。
残ったミートソースは、ご飯にからめて二度美味しい。
そう、お弁当用にレトルトで売っている、あのハンバーグだ。


「あんな美味しくないもの、本当は食べさせたくないんだけどね・・・」
お弁当箱を洗いながら、母がいつもぼやく。
そんな愚痴を聞きながら、子供の頃のオレはこう考えていた。
自分の味覚はおかしいのだと。


大人になった今、自信を持って言える。
自分の味覚は、おかしくはかった。
そして母に正直に伝えよう。
あなたの作るハンバーグが美味くないのが原因なのだと。


真っ黒になるくらい焼いてあるガチガチのハンバーグ。
玉ねぎは大きく切りすぎて、しかもあまり炒めていない。
パサパサしている上に、玉ねぎの辛みが効いている。
レトルトのハンバーグを美味しく感じるのは、ごく当たり前のことだった。


ハンバーグって、そんなに作るのが難しいのだろうか。
不思議に思ったオレは、試しに作ってみた。
まず、玉ねぎを飴色に炒める。
強く焼くのは表面だけで、あとは時間をかけて弱火で焼き上げる。
要は、手間隙をかける必要があるのだ。


そんなジューシーで柔らかなハンバーグを、母に食べさせてあげた。
カミさんも子供達も美味いと言ってくれた。
だけど母は、ハンバーグの作り方を決して変えようとしない。


頑固だよねぇ〜
おそらくこの先も変わらないだろう。
いわゆるおふくろの味なんだけど、あえて食べたいとは思わない。
食べたいと思う日が来るかもしれないけど、それはそれで想像したくない。
全く難しいもんだ、母と息子の関係って。




はてなダイアリー 今週のお題「好きなお弁当のおかず」