つとむューニッキ(はてなダイアリー版)

つとむューのニッキです。

卒業の涙

先日、娘の中学校の卒業式があった。
式が行われる体育館に入り、天井を見上げる。
歴史のある学校なのにやけに綺麗だな、と思っていたら、
大震災の直前に耐震補強工事をやっていたことを思い出した。


よかったよ、工事をやってくれていて。
小学校の卒業式をやった街のホールなんて、震災で壊れたまま放置されている。
式が始まるまでの間、オレはしみじみと感慨にふけっていた。


式は、憎い演出が散りばめられていた。
卒業証書の授与では、BGMとして音楽祭での録音が流される。
最後は、卒業生による別れの曲の合唱。
「この仲間で歌う最後の曲です」
そんなスピーチに、生徒たちは泣いていた。


そういえば、自分の卒業式ってどんな感じだったっけ?
ふとそんなことを思い、オレは後悔する。
だって、中学三年の三学期は嫌なことが沢山あったから。
早く卒業したい。あの頃のオレは、そればかり考えていた。


卒業生の退場。
娘は号泣していた。
そんな姿を見て――
ああ、素敵な三年間だったんだな、と心を打たれた。


サプライズとして、娘からの感謝の手紙もあった。
でもね、オレにとっては、あの涙で十分なんだよ。
だってそれは、親として最低限のことをしてあげられた証だから。
あとは志望校の合格発表。
もう落ちててもいい、って式では思っちゃったけど、やっぱり受かるといいな。




はてなダイアリー 今週のお題「卒業」