つとむューニッキ(はてなダイアリー版)

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巨神兵の寝息でタービンを?

大震災から二年。
テレビ欄には特別番組が並ぶ。
被災地の現在としてよく流される映像は、復興の進まない海沿いの荒野。
そして、福島県での除染の様子。


マスクをした人達が、高圧洗浄器のノズルを屋根や地面に向ける。
その姿を見ると、どうしても映画『風の谷のナウシカ』を思い出してしまう。
――マスクをして火炎放射器を胞子に向ける村人たち。
どちらも、ばらまかれた危険物を除去しようとしている。


前にも書いたが、映画ナウシカには学ぶところが多い。
作中で使われた気になるセリフを、二つ取り上げてみる。


『多すぎる火は何も生みはせん。
火は一日で森を灰にするが、水と風は百年かけて森を育てる』


多すぎる火とは巨神兵のこと。
圧倒的なパワーを持っている。
今回の震災で、日本の至る所に巨神兵が眠っていることがあからさまになった。
巨神兵の寝息でタービンを回し、我々は生活をしていたのだ。


ねむい、ねむい、と言う巨神兵
そいつをちゃんと眠らせておけるなら、それでもいいと思う。
今回の震災では、三体の巨神兵がくしゃみをした。
飛んだ唾を除去するだけでも、人々はものすごく苦労している。


巨神兵はすべて、化石となったはずだった。
だが 地下で千年も眠り続けていたやつがいたのだ』


問題となっているのは、巨神兵のフン。
人が近寄るだけで、生命の危機をもたらすほどの力を持っている。
地下に千年埋めてもまだ有害というのだから、たちが悪い。
映画では眠りから覚めた巨神兵は腐っていたが、現実はそんなに甘くない。


えっ、巨神兵って何のことだって?
いやだなあ、もしもそんなものがいたら、という話だよ。
ところで、二つ目のセリフを演じられたのは先日亡くなった納谷悟朗さん。
日本は宝を一つ失った。慎んでご冥福をお祈りいたします。




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