つとむューニッキ(はてなダイアリー版)

つとむューのニッキです。

思い出せないレストラン

先日、同窓会があって青春時代を過ごした街に一泊二日で行ってきた。
早めに着いたオレは、ホテルに荷物を置いてぶらぶらと街を歩く。
よく遊んだ公園、卒業した小学校、そして友達が軽トラとぶつかった交差点。
景色を見たとたん、忘れていた記憶が次々と蘇るのが不思議だ。


よく夏祭りに行った神社、その隣の一級河川に架かる大橋。
あと数週間経つと桜が満開になるだろう。
その様子を九年前、学校の後輩たちが素敵な歌にしてくれた。
だからオレも四年前、それをモチーフに『チビ地蔵の涙』という作品を書いた。


そういえば、お祝いの時だけお洒落なレストランに連れて行ってもらったっけ。
あのお店は、いったいどこにあったのだろう?
もうウン十年前のことだから、ちっとも思い出せない。
こじんまりした照明が温かな、おぼろげな風景がオレの胸を熱くする。


同窓会も終わり、オレは荷物をまとめてその街を後にする。
発車ベルとして駅のホームに流れるのは、後輩たちが作った卒業の唄。
電車の窓からあの大橋を眺めながら、オレはありがとうと呟く。
今度この街に来るときは、あのレストランを探してみよう。




はてなダイアリー 今週のぐるなびお題「思い出のレストラン」