つとむューニッキ(はてなダイアリー版)

つとむューのニッキです。

生き残った方言

思いっきり方言を笑われたことがある。
転校したばかり、小学校四年生の時だ。
「答えは〇〇じゃろ?」
発言したオレの山口弁に、教室は爆笑に包まれた。


それからオレは、授業中あまり手を上げない子供になってしまう。
――発言したら笑われる。
この恐怖は、多感な幼少期に大きなストレスとなった。
そして、一刻も早く山口弁を忘れようと必死に努力したのだ。


だから今では、山口弁は全く出て来ない。
今となっては、少しくらいはしゃべれた方がいいな、と寂しく思う。
しかし、たった一つだけ、無意識に使い続けている言葉がある。
なぜだかわからないけど、今でも普通に出てきてしまうのだ。


――『直しといて』
もちろん、「修理してほしい」という意味ではない。
「片付けてほしい」時に、主に西日本で使われる方言だ。
きっと、幼少期に笑われなかったから、オレの中で生き残ったに違いない。


小説を書いている時に、無意識に出てきてしまうこともある。
他の方の作品を読んでいて、これは方言っぽいなと思う時もある。
今度、そういう無意識の方言を書き留めておこうかな。
オレの中で生き残っている山口弁が、まだまだあるかもしれない。




はてなダイアリー 今週のお題「方言」