かるかん讃歌 - つとむューニッキ（はてなダイアリー版）

オレの一番好きな菓子は、かるかん。
キャットフードのことじゃないぞ。
三百年の歴史を持つ薩摩の名産品だ。
白くてカステラのような食感が特徴となっている。

かるかんは、漢字で『軽羹』と書くらしい。
原材料は、「自然薯」「米粉」「砂糖」のみ。
中にアンコが入ったものもあるが、
芋の持つ素朴な風味を味わえるプレーンタイプのものがオレのお気に入り。

昔、鹿児島の天文館に出張する機会があった。
これはかるかんを堪能するチャンスと、美味しい店を調べる。
すると、明石屋と江戸屋という老舗の名前が浮上した。
天文館に着いたオレは、この二店のかるかんを買って宿で食べ比べた。

その時のメモが机の中から出てきた。
明石屋：甘さが次第に口に広がり、すっと消えていくのがグッド。
江戸屋：モチモチ感と甘さの広がりはグッド。が、甘さが少し口に残る。
芋の風味については、どちらも素晴らしいものだった。

また天文館に行きたいな・・・
この二店の場所は何処だったっけ？とネットで調べていたら、
衝撃の事実を目の当たりにした。
江戸屋が倒産！？
もう何年も前のことらしい。
なんだかオレの好物が一つ失われたような、そんな瞬間だった。